「モノを持たない生活」カテゴリーアーカイブ

モノを持たない前にモノをたくさん持つ

世の中、相変わらずパッとしません。

1980年代後半なんて、「アレも欲しい!これも買いたい!」的な情報がTVからも雑誌からも溢れてこぼれるくらい放映・掲載されていましたが、今じゃ節約に断捨離、モノを持たない生活、ですから。

こんなタイトルを掲げておいて言うのもナンですけれど、若年層はいろいろモノを持った方がいいです。

安いモノから高いモノまでいろいろ持つと、そのうち、本当に必要なモノって何か?と分かってきます。

やたらとモノを捨てたりするのは環境的に煩い現代とも相反する行為ですし。

なにしろ若年層の欲望では物欲も重要で、「アレが欲しい!これが買いたい!」という原動力があるから就労意欲も湧く、というものです。 続きを読む モノを持たない前にモノをたくさん持つ

モノを持たない生活と整理が必要な部屋の違い

モノを持たない生活、を写真付きで解説しているところを見ると、もうモデルハウスのまんま、みたいな風景なところが多いですね。

一昔前の安っぽいテレビドラマの一コマみたいでセンスのかけらも感じません。

これがモノを満たない生活?って、首を傾げたくなってきますね。

こういった部屋を作るのは簡単。

雑然としたゴミを捨てればいいだけです。

なんでも捨てちゃう。

必要なモノでも捨てちゃえばモデルハウスみたいな風景の生活が一時的にできます。 続きを読む モノを持たない生活と整理が必要な部屋の違い

モノを持たない生活の方針と方法

物事を進めるには方針と方法が必要です。

戦争をするためには戦略と戦術ですね。

部屋の中をきれいに、できるだけシンプルにするという方針を持つならば、部屋を整理するための整頓方法が有効的です。

整頓方法に関しては、写真付きで細かく解説している書籍やサイトがあるので、ここのコラムを読むよりもそういった情報を参考にした方がずっと早く部屋も片付くことでしょう。

では、モノを持たない生活を方針とした時、部屋をきれいにする整理術と方法的にどのような違いが出るのでしょうか?

これはもう簡単な答え。

モノを持たない生活を送る人は、邪魔なものをすべて捨ててしまいます。 続きを読む モノを持たない生活の方針と方法

旅行荷物で分かるモノを持たない生活者

モノを持たない生活という方針、それほど難しいことではありませんが、経験が必要になってきます。

分かりやすい例を上げると、旅行の時の持ち物ですね。とくに海外旅行。

旅行の達人になるほど、荷物はコンパクトになり、旅行の期間に関わらず荷物を機内持ち込みだけで済ませてしまう人もいます。

旅行の行き先にも因りますが、機内持ち込みだけで済ませるメリットはいくつもあります。

まず手荷物を預ける必要がないので、すぐに行動へ移せること。

アジア圏の一部では手荷物の紛失や盗難といったリスクを軽減できること、また大きなスーツケースを持って移動していると旅行慣れしていないと思われ、盗難や詐欺行為の的になりやすいことを避けられるという点もあります。 続きを読む 旅行荷物で分かるモノを持たない生活者

ルイ・ヴィトンに見る荷物の美学

豪華客船で世界一周、なんて旅行をするのなら荷物はいくらあっても構いません。

ルイ・ヴィトンは船旅や列車での旅行用として積み重ねても大丈夫なように底を平にしたことでセレブから人気を集めたメーカーで、船旅用にワードローブトランクまで開発しています。

シワにしたくないシャツやドレス、スーツはルイ・ヴィトンのワードローブトランクに入れれば完璧ですね。

ちなみにルイ・ヴィトンは旅行用バッグを販売した当初からパッキング方法の説明書を同封していました。

その方法は今でもパッキングの基本として知られています。

最新の旅行用トロリー、ゼフィールやアルゼール、ペガスなどにも伝統は現代風にアレンジされて生きており、ホームページにはパッキングの方法が動画で掲載されています。 続きを読む ルイ・ヴィトンに見る荷物の美学

始めから旅行の達人はいない

豪華客船世界一周の旅、なんていう旅行はセレブや高齢者に任せておけばいいのですが、やはり旅の達人はどのような行き先、どのような旅の目的であっても例外なく荷物は少なくパッキング上手です。

アジア圏へ旅行に行く場合、必需品は体調を崩した時の常備薬や水などの殺菌剤で、下着は簡単に洗える綿素材、泊まるホテルに装備が充実していたら、後は電圧プラグぐらいしかバッグのなかに入っていません。

アメリカやヨーロッパへ行く時はどうしても正装が必要な時が出てくるので、やはりシャツとスーツ、女性ならばドレスとシューズが必要になってきますが、達人は荷物のなかで現地調達できるものを省き、それらを上手にパッキングします。

なかにはお土産代わりということで、シャツやスーツ、シューズも現地調達してしまう猛者もいるほどです。

もちろん、最初から旅行の達人はいません。 続きを読む 始めから旅行の達人はいない

ジョブズ氏に見るモノを持たない生活

モノを持たない生活にはどこかスマートな雰囲気が漂っています。

たとえば故スティーブ・ジョブズ氏と彼が作ったマックを例に取ると分かりやすいかもしれません。

ジョブズ氏は一貫してパーソナルコンピューターをひとつの小さな箱に閉じ込めようとしました。

それは彼が最初に作ったAPPLEⅠから今日のiMacまで変わることがありません(ジョブズ氏がAppleを追い出された後、AppleはWindowsを模倣して分離型を販売したことがありましたが、業績は一気に悪化、再びジョブズ氏を招聘し、一体型iMacを発売したことがマック再興につながっています)。

ひとつの小さな箱へパーソナルコンピューターに必要なすべての機能を閉じ込める、という思想はスマートフォンの始祖になったiPhone、さらにはタブレット型のiPadに引き継がれました。 続きを読む ジョブズ氏に見るモノを持たない生活

江戸っ子が宵越しの銭を持たないワケ

モノを持たない生活を送るということ。

これ、本来は日本人の得意な生活習慣でした。

とくに江戸時代を見るとよく分かります。

江戸の町は当時、人口密集度が高く木造建築が連なっていたため、一度、火事が出ると燃え広がるスピードが早く、一夜にして財産を失うことが珍しくありませんでした。

火事の教訓から江戸っ子は財産を持たない生活を送るようになり、住居には寝るための布団と簡単な家財道具、衣服しか持たず、それらも火事で失っても構わない程度の価値しか持っていません。

宵越しの銭は持たない、という生活スタイルは江戸の粋の部分でもありますが、火事でいつ財産を失うか分からないようだったら、使ってしまった方が有効的という考え方もありました。 続きを読む 江戸っ子が宵越しの銭を持たないワケ

モノがなくても何とかなったのが江戸の暮らし

モノを持たない生活に憧れるなら、江戸時代における庶民の生活ぶりを知っておいてもソンはありません。

「金は天下の回りもの、なんとかならぁな」

ちょっと舌を巻いてべらんめえ調で言えば江戸っ子的雰囲気が出ます。

江戸っ子のモノに対する執着のなさは前項でも触れましたが、この名言でも分かるように、お金にも執着を持っていなかったんですね。

逆に言うと、多少、お金に困っても生活できたという背景があります。

江戸時代の庶民の生活の場であった長屋は生活共同体であったため、隣近所の関係が深く、困った時はお互い様の考え方から日用品の貸し借りだけでなく、米や味噌、醤油など食品での貸し借りまで行われていました。 続きを読む モノがなくても何とかなったのが江戸の暮らし

簡単に引っ越しができた江戸庶民

江戸時代のモノを持たない生活者はモノやお金だけでなく、住まいまでも執着の対象外でした。

庶民に取って住まいとは寝食をするただの場所であり、賃貸が当たり前で所有するという概念が存在していなかったといいます。

モノもないし、生活必需品もレンタルで賄うことができたため、本当に自分の所有物といったら衣服と小物ぐらいしかないので、いつでも引っ越しができました。

富獄三十六景で知られる葛飾北斎は90歳近い生涯で(正確な年齢は不詳で89歳といわれているのが一般的)93回引っ越しをしています。

北斎の引っ越し記録は別格ですが、江戸時代、庶民の引っ越しはけっして珍しいことではなく頻繁に行われており、明治時代初期の浮世絵師である鏑木清方は「紫陽花舎随筆」のなかで自分の母を例に出し、自分も30回以上は引っ越ししていると回想しています。 続きを読む 簡単に引っ越しができた江戸庶民

気に入らない仕事はしなかった北斎

せっかく、引っ越し魔である葛飾北斎が出てきたので、彼が、いかにモノをもたない生活者であったか紹介しましょう。

葛飾北斎は1999年のアメリカ雑誌LIFEの企画、「この1000年でもっとも重要な後席を残した世界の人物100人」で、唯一、日本人から選出されたほど高い業績を残していますが、生前は多くの画家同様、金銭的に豊かではなかったといいます。

北斎の画工料は他の浮世絵師の2倍だったといいますが、画工料が届いても包みを開けもせず、米屋や薪屋が来たら画工料の入った包みをそのまま渡すほど金銭感覚には無頓着だったそうです。

衣服は雑な手織りの紺縞木綿、柿色の袖なし半纏をまとって足元はわらじか麻裏の草履という出で立ちで見た目、みすぼらしく、食事は必ず出前か他の人が作った料理のため、家には調理器具はおろか食器さえありませんでした。 続きを読む 気に入らない仕事はしなかった北斎

「ここではないどこかへ」という行動原理

葛飾北斎や江戸っ子の例を見るまでもなく、モノを持たない生活を始めると腰が軽くなって引っ越しも当然、ラクになります。

海が見える場所へ引っ越し、飽きたら緑に囲まれた山の麓に、土地の食べ物がおいしい場所とかにも行きたいし、深夜でも眠らない街で過ごしてみるのも悪くありません。

モノを持たない生活は人間が持つプリミティブな行動原理、ここではないどこかへ、という移動を繰り返す本能を呼び覚まします。

漂泊、という言葉がありますが、モノを持たない生活を始めると精神的な漂泊が実感できるでしょう。

月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也、の序文で始まる「おくのほそ道」を書いた松尾芭蕉は俳人になってから江戸を拠点としていましたが、天和の大火で芭蕉庵を消失してからは棲家を持つことの儚さを感じ、以後は「更科紀行」や「おくのほそ道」で知られるように日本中を行脚、最後は門人であった之道の家で亡くなっています。 続きを読む 「ここではないどこかへ」という行動原理