日本製の包丁に息づく日本人のDNA

余談ではありますが、和製包丁の話をもう少し。

包丁を地場産業としているところで有名なのは関西の堺と関越の燕三条でしょう。

堺市や大阪市で作られた包丁は堺打刃物(さかいうちはもの)と呼ばれるほど上等な包丁で、和食のプロ調理人が使う業務用包丁の約90%が堺打刃物と言われています。

燕三条の包丁は新潟県の燕市と三条市にある多くの金物店が作る包丁で、その他の金属調理器具やスプーン、フォークなどと並んで一般的な家庭で使う包丁が作り出されています。

堺打刃物の起源は古く、平安時代にはすでに刀製造が行われており、江戸時代に入ると徳川幕府が品質の高さを認めて「堺極」の極印をつけるほど優れた鉄工技術を伝統的に継承しています。

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一方の燕三条は江戸時代江戸時代初期、貧農救済措置として農民の副業のために和釘の製造を勧められたことが起源となっています。その鍛造技術力が高まり、和釘から農業用の鍬、鋤などが作られ、包丁にまで及びました。

堺打刃物は日本の高度な鉄鋼技術の集大成、燕三条の刃物は庶民文化の発展という、それぞれの特徴があります。

いずれにしろ、日本人のDNAが息づいていることに間違いありません。

どちらの包丁を使うにせよ、日本人が食べる料理のために考え抜かれた道具であることは確かです。

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