穀類だけではなかった日本人の食事

腸の長さは日本人より欧米人の方が短い、という根拠に、日本人は穀類を食生活の中心にしていたから、と異口同音に唱えます。

これ、実際に腸の長さを知らなくても少し考えれば根拠がないことに気が付きますよね。

日本における農耕の歴史は弥生時代からで、獣肉が禁忌とされたのは江戸時代です。

縄文時代は狩猟による獣肉を食していましたし、その後の歴史でも獣肉の食習慣がまったく消えることはありません。

家畜を食さない習慣があったのは家畜を農耕に利用するためで、獣肉が禁忌とされていた時でも家畜はダメだが狩猟で食することは構わないとされていました。

獣肉の禁忌は仏教の伝来、さらに徳川綱吉が発令した生類憐れみの令によって浸透しましたが、浄土真宗の開祖法然は「魚や鶏や鹿を食することは食べない方がいいが、この世ではやむを得ないこと」と説いており、仏教でも獣肉の禁忌について異なった解釈があります。

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農耕ができる土地は限られていましたし、山岳地帯に近いところに住む人々が狩猟を主とし、海岸地帯に近い人々が漁によって食生活を営んでいたことも容易に想像が着くこと。

日本人が穀類中心の食生活だったから、という根拠はあまりにも無謀な考え方でしょう。

また、どの説も必ず日本人は、という注釈がつきます。

農耕民族はけっして日本人だけではないのですけれど。

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